◆メディエーションの実現を目指して

 なにわ橋法律事務所は、2015年に創立100周年を迎えました。100周年記念事業の一環として、NPO法人シヴィル・プロネット関西(※1)と当事務所の協働プロジェクトを実施するために、ADR研究会(※2)を2014年に立ち上げました。

 

 ADR研究会では、なにわ橋法律事務所の100周年記念事業のひとつとして企業間紛争に関するアンケートを実施し、実態調査の分析、研究、報告を実施しています(アンケート内容の詳しい報告は「企業間紛争に関する実態調査アンケート」をご覧ください)。

 

 アンケート調査の結果を踏まえて、さらにADRの実態に関する調査・研究、とりわけメディエーションの在り方等に関して、連続セミナー(全4回)を実施しました。その大要はつぎのとおりです。 

 

第1回 2017年3月7日

「トラブル解決を新しい視点でもって、見直し話し合ってみよう」

 第1部「ADR入門」:ADRの概要と現状・ADR解決の方法等についての解説

  講師 津田 尚廣 弁護士法人なにわ橋法律事務所 弁護士

     足利 学  ADR研究会主任研究員 藍野大学教授

 第2部「本音で語ろう!企業の紛争予防・処理策」

  講師 入江秀晃九州大学教授

 

第2回 2017年6月2日

「ADRと新しい事例検討法PCAGIP法」

【内容】ワークを通じてPCAGIP法の紹介

  講師 足利 学  ADR研究会主任研究員 藍野大学教授

 

第3回 2017年8月22日

「企業の紛争防止策をめぐって」

 第1部 企業活動における紛争の防止策について

   講師:弁護士 野中 徹也(弁護士法人なにわ橋法律事務所)

 第2部 経済刑事裁判例に学ぶ不正予防・対応策

   講師:弁護士 龍岡 資晃 氏(元福岡高等裁判所長官・元学習院大学法科大学院教授)

 

第4回 2017年10月17日

「トラブル予防・解決システムつくりと人材養成」

対話型調停(メディエーション)解決とトラブル予防手法・PCAGIPをめぐって

  講師:津田 尚廣 弁護士法人なにわ橋法律事務所 弁護士

     足利 学  ADR研究会主任研究員 藍野大学教授

 

 

その後、ピアメディエーション学会と協力しながら、メディエーションの教育・研究・実践・普及に関するセミナーを開催しています。

その大要はつぎのとおりです。

 

  

2019年6月7日

入江秀晃九州大学教授

テーマ「対話調停カフェ in KANSAI」

 

2019年7月19日

仁木恒夫大阪大学教授

テーマ「これからの対話型ADR発展への課題と展望」

 

2019年8月27日

竹村登茂子 元読売新聞編集委員・大阪芸術大学客員教授

テーマ「紛争解決とピアメディエーションの未来」

 

2019年11月27日

福井康太大阪大学大学院法学研究科教授

テーマ「ピアメディエーションを活用した職場トラブルの解決について」

 

2020年1月20日

稲葉一人中京大学教授

テーマ「メディエーショントレーニングの到達点と今後の課題」

   ―Mediationと歩んでー

 

2020年3月26日

西原和彦弁護士(京都国際調停センター事務局長)

テーマ「民間型ADR組織運営の課題」

 

 

これらの研究・教育活動を踏まえながら、現在展開しているメディエーションの実現を目指した活動の詳細については、別途ご報告いたします。

 

 

1※シヴィル・プロネット関西:2000年に大阪府の認証を受けたNPO法人。活動の中心は、メディエーション、ピアメディエーションの研究・実践、企業間紛争に関するADRの研究、街づくりADR、マンションADR等。現在の代表は、津田尚廣。

 

2※ADR研究会:ADRの調査・研究・普及を目的として、2014年2月に設立。主任研究員は、足利学藍野大学教授。